ドライアイ(IPL治療)について

なかなか改善しない目の乾きや疲れ、それはMGD(マイボーム腺機能不全)が関係しているかもしれません。まばたきのたびに涙が蒸発してしまい、目の表面がうるおいを保てない状態が続くと、目のかすみ・異物感・痛みといった症状があらわれることがあります。
ドライアイとされる方の多くに、まぶたの縁にあるマイボーム腺の働きが弱まっていることが確認されており、日常的な不快感の原因のひとつと考えられています。また、MGDの改善は霰粒腫(ものもらい)の治療にも有効とされており、まぶたのトラブルにも関連しています。
目の疲れや乾きを繰り返す方、まぶたにしこりなどがある方は、一度ご相談ください。

ドライアイ(IPL治療)
このような症状は
ご相談ください
  • 目がしょぼしょぼする
  • 涙が出る
  • 光がまぶしく感じる
  • 目がごろごろする
  • 目が乾いた感じがする
  • ものもらいができた

MGDとは

まぶたの縁にあるマイボーム腺は、涙の蒸発を防ぐ油分を分泌しています。この腺が加齢や生活習慣、環境の影響などで詰まりやすくなると、必要な油分が出にくくなり、MGD(マイボーム腺機能不全)と呼ばれる状態になります。
MGDがあると涙の安定性が失われ、目の乾きや不快感、かすみなどが生じやすくなります。点眼を続けても改善しない場合には、この状態が関係している可能性があります。
目の乾燥だけでなく、異物感やしみる感じなどが続くときは、目の表面に負担がかかっている場合も考えられます。

MGDとは

IPL治療機器

IPL治療機器

当院では、ドライアイの原因となるマイボーム腺の詰まりに対して、M22という治療機器を使用しています。IPLと呼ばれる特殊な光をまぶた周辺に照射することで、固くなった油の排出を促し、目の不快感や乾きなどの改善を目指します。
このM22は、アメリカのFDAでマイボーム腺機能不全に関連するドライアイへの使用が認められており、日本でも厚生労働省により治療機器として承認されています。

ドライアイ(IPL治療)の特徴
  • 麻酔や外科処置を必要としない
  • 治療後すぐに日常生活に戻れる
  • 継続して複数回の治療が可能
  • 炎症を抑えつつ、肌の弾力アップにもつながる
  • 異なる波長を組み合わせることで、より高い効果が期待できる

治療の流れ

1.診察・カウンセリング
ドライアイ(IPL治療)についてしっかりご理解いただけるよう、内容や注意点について丁寧にご案内します。
気になることやご不安な点があれば、遠慮なくお申し出ください。
今後の進め方についても、患者さまのご希望と合わせて、じっくりご相談いただけます。
なお、治療は火曜午後に行っており、日程は診察の際にご相談のうえ決定します。
2.治療前準備
治療を受ける前には、メイクやスキンケアをすべて落とします。
※目のまわりに細かい毛が残っていると、光の反応で刺激を感じやすくなる場合があります。
そのため、治療前に必要に応じて部分的な剃毛や脱毛をすすめることがあります。
3.治療(肌の保護)
IPLの照射部位にホクロがある場合は、パッチシールで覆って対応します。
治療中は専用のアイマスクを装着し、顔にしっかりとフィットさせた状態で行います。
4.治療(光の照射)
下まぶたの下側に水分を含んだジェルを塗布します。
その後、頬から下まぶた、鼻にかけて数回にわたり光を照射します。
5.治療終了
ジェルをやさしく拭き取ったあと、診察室でまぶたを軽く押し、マイボーム腺から油分が出やすいように促します。
※治療の感じ方や効果のあらわれ方には個人差がありますが、早い段階で変化を実感される方もおり、回を重ねるごとにその状態が続きやすくなる傾向があります。

注意事項

注意事項
  • 治療のあと、しばらくの間は肌に赤みが出る場合がありますが、多くは2時間〜3時間ほどで落ち着きます。
  • 肌がデリケートな方は、まれに軽いやけどのような状態になり、赤みやひりつきがしばらく続く場合があります。
  • 治療の前後1週間ほどは強い日差しを避けて過ごしてください。
    また、前後1ヵ月ほどの間は、外に出る際に照射を受けた部分に日焼け止めを塗ることが必要です。
  • 洗顔・入浴・メイクなど、普段通りの生活をしてかまいません。
  • 3週間〜4週間おきに、計4回の治療を行うことを基本としています。
ドライアイ(IPL治療)が受けられない方

下記のいずれかに該当する方は治療ができない場合があります。
ご不明な点がある場合は、事前にご相談ください。

  • 妊娠中の方
  • 光感受性を高める薬を内服・外用している方
  • スキンタイプⅥの方
  • 糖尿病・アルコール中毒の方
  • 原因不明の皮膚病変がある方
  • 皮膚に病変がある方(切り傷・炎症・その他の術後)
  • ケロイドになりやすい方
  • てんかん発作の既往がある方
  • 刺青の上の施術を希望される方(刺青が薄くなる可能性がある)
  • 日焼けをしている方(1ヵ月以内に積極的な日焼け:海外旅行・海・山・ゴルフ・日焼けサロンなど)
  • 色素沈着または色素性病変がある方(薄くなる可能性がある)
  • 現在、他の診療科に通院されている方(担当医とご相談ください)
  • 顔に異物(糸・シリコン・金属など)を入れている方(その部分を避けての施術、もしくはお断りさせていただく場合もあります。)
自費診療料金表(税込)
ドライアイ IPL治療 ¥5,500
霰粒腫 IPL治療 ¥6,500