日帰り手術について

当院では、白内障・眼瞼下垂・眼瞼内反・翼状片といった目やまぶたの病気の日帰り手術を行っています。
白内障は水晶体が濁り視界がかすみ、眼瞼下垂はまぶたが下がり、視野を遮って見づらさや目の疲れの原因になることがあります。眼瞼内反はまつ毛が目に当たり痛みや流涙を生じ、翼状片は結膜が角膜に伸びて充血や視力低下を招きます。
症状に応じて丁寧に診療し、わかりやすい説明と治療を心がけています。

日帰り手術について

当院で実施している日帰り手術

白内障手術
白内障手術

白内障は、水晶体という目のレンズが濁る病気で、主な原因は加齢です。早い人では40代から始まり、高齢になると多くの人に見られます。先天性や外傷、アトピー、薬などによって起こることもあります。濁ると光が乱反射し、かすみ・二重に見える・まぶしく感じるなどの症状が出ます。
進行すると視力が低下し、メガネでは補えなくなります。初期は目薬で進行を抑えますが、元には戻らず、進行すれば手術が必要です。当院では日帰り手術を行っています。

眼瞼下垂
眼瞼下垂

眼瞼下垂はまぶたが下がり、視界が狭く感じたり、外見の変化が気になったりする状態です。
まぶたを上げる筋肉や神経の働きが弱まることで起こり、先天性と後天性に分かれます。先天性は視力の発達に影響することがあり、必要に応じて手術を検討します。後天性は加齢やコンタクトレンズの長期使用、神経の病気などが原因で、手術によって改善が見込まれることもあります。
総合的な診療で治療方針を決めていくことが大切です。

眼瞼内反
眼瞼内反

まぶた全体が内側を向く状態を眼瞼内反といいます。特に下まぶたに多く、加齢でまぶたを支える組織や筋肉がゆるむことが主な原因です。まつげが角膜や結膜に当たるため、目のゴロゴロ感や涙、充血などが起こり、進行すると角膜にキズがつき視力に影響する場合もあります。軽症は一時的な処置で対応できますが、状態が進んでいる場合や不快感が強い場合は手術が必要になることがあります。
また、まつげを自己処理すると、伸びたときに角膜を傷つけやすくなるため注意が必要です。

翼状片
翼状片

翼状片は、白目の結膜が三角形に黒目(角膜)の鼻側に広がる病気で、結膜の下の組織が増えることで起こりますが、悪性ではありません。
紫外線を浴びやすい人や目の乾燥・刺激が続く人に見られ、熱傷や薬品で生じる偽翼状片と区別が必要です。角膜中央に近づくと乱視や視力低下を起こし、手術を行うことがあります。
再発しやすいため、経過観察が大切です。

手術の流れ(白内障)

1.術前検査
ご家族の方と一緒にお越しくだい。

【検査・説明について】
・眼内レンズの検査
・培養の検査
・血液検査
・手術の説明(同意書のお渡し)
などの検査・説明を行います。

【持参するもの】
・白内障手術説明ファイル
・お薬手帳
上記をご持参ください。
2.術前診察
【点眼について】
・抗生剤の点眼薬を処方します。
土曜の朝から1日4回、朝・昼・夜・寝る前に点眼してください。

【検査・説明について】
・反対目の培養の検査
・手術当日の来院時間の説明
などの検査・説明を行います。

【持参するもの】
・白内障手術説明ファイル
・手術同意書
上記をご持参ください。
3.手術当日の朝
【点眼について】
洗顔後、点眼してください。
昼は点眼せずに、医院に持ってきてください。

【食事・薬について】
朝食は普段通りにとってかまいません。昼食は軽く食べてください。お持ちの内服薬は忘れずに服用してください。

【洗顔・化粧について】
朝、洗顔してください。家を出る前に石けんで顔を洗ってください。
※化粧水など、何もつけないでください。

【付き添いについて】
手術後は片方の目になるため、転倒を防ぐためにも、できるだけ付き添いの方とご一緒にお越しください。
※一人で来られる方は、車の運転はしないでほかの交通手段をご利用のうえ、お越しください。

【服装について】
着脱しやすい服装で、お越しください。

【持参するもの】
・抗生剤の点眼薬
・診察券
・手術承諾書
・白内障手術説明ファイル
上記をご持参ください。
4.手術
【手術前について】
受付をすませ、血圧など測ってから診察を受けます。その後待合室にて手術前の準備を行います。

【点眼について】
30分ごとに手術をする目に何種類か点眼します。

【手術について】
時間になれば、リカバリー室で着替え、手術室へ入ります。
実際の手術時間は15分くらいの予定です。
5.手術終了
【手術後について】
手術室を出てから20分後、帰宅できます。

【処方箋について】
手術後の感染を予防する飲み薬を処方します。内服薬は当日の夕方から飲んでください。
また、点眼薬も処方されますが、点眼せずに翌日の診察の際に持参してください。

【食事について】
飲水は30分後、食事は1時間後から可能です。

【眼帯について】
眼帯は、翌日の診察前に外しますので、それまでそのままにしてください。帰宅後、なるべく安静にしてください。
眼帯のテープが剥がれた場合は、その上からテープを貼ってください。
6.術後の診察 翌日
【診察について】
午前中、診察にお越しください。車の運転はしないでほかの交通手段をご利用のうえ、お越しください。

手術の注意点

身体の状態によって注意する点が変わることがあります。検査前の準備や制限については、医師や看護師の指示に従ってください。

手術前日
  • 入浴・洗髪をしてください。
    ※手術後はしばらく洗顔・洗髪ができません。
  • 爪は切ってください。
  • マニキュアをしている方は、除去してください。
手術当日
  • 一人で来られる方は、車の運転はしないでほかの交通手段をご利用のうえ、お越しください。
  • 手術中は、顔を動かしたり、目をキョロキョロしたりしないでください。
  • 手術中、痛い・息苦しい・咳が出るなどの症状があれば言葉で伝えてください。
  • 手術後は眼帯を着けたまま過ごします。
  • 読書やテレビの視聴は控えてください。
  • アルコール飲料は、控えてください。
手術の翌日以降
  • 【手術の翌日以降】
    洗髪・洗顔はできません。
    ※タオルなどで目を強くこすらないように拭いてください。
    入浴は可能ですが、腰から下のシャワーやお湯に浸かるのみです。
    かんたんな家事・読書・テレビ・パソコンは疲れない程度には可能です。
    1週間ほど、夜間は眼帯をつけてください。
  • 【手術3日目以降】
    洗顔・洗髪はできますが、目を強くこすらないようにしてください。なお、シャンプー液などが目に入った場合は、抗生剤の目薬を2・3滴点眼してください。
  • 【手術7日目以降】
    アルコール飲料を飲んでも構いません。
    化粧も可能です。また、自転車や30分くらいのウォーキングは可能です。
  • 【手術14日目以降】
    旅行・温泉・公衆浴場・散髪が可能です。
  • 【手術1ヵ月目以降】
    パーマ・毛染が可能です。また、運動もジョギング・ゴルフ・ゲートボール・水泳などは可能です。
  • 仕事・車の運転については、医師と相談してください。
  • 点眼薬や内服薬は、決められた回数と量を守って使ってください。
  • 手術後の経過を確認するため、定期検診は必ず受診してください。
  • メオガード(手術後にかけるメガネ)は、手術後1ヵ月はかけてください。
  • 点眼薬は、1ヵ月間は3種類、以後2ヵ月は2種類、4ヵ月以降は1種類の点眼を継続してください。